【琉球新報 31面】

米追随外交の再考を

対日外交に関しては、結論から言えば、大きな変更は起こらない可能性が高い。これまで日米外交を担ってきた日米の関係者、そして予算を握る米議会が、既定路線でいくようトランプ氏にプレッシャーを掛けるはずだ。公約していた駐留経費の全額請求、米軍基地の撤退などを、トランプ氏が反対勢力にあらがって強行できるとは、リソースの点でも優先順位の点でも考えにくい。

仮にトランプ氏が公約通り対日政策を変更しようとした場合、駐留費の全額支払いか米軍撤退かの選択においては前者に近い立場をとる日本政府関係者が多いようにも感じるが、財政上、全額負担は困難である。日本の私たちが「日本の平和にとって真に重要なものは何か」を冷静に判断する必要がある。例えば、辺野古の新基地建設が日本の安全保障にとって必要か否か考え直されねばならない。この機会を、米国追随一辺倒の外交から、日本の平和を主体的に考える外交へと変化させる機会にしていかねばならない。

米軍基地撤退の話が若干でも具体的になった場合、国内では自衛のための軍備拡張の話が上がり、安倍政権やその支持者はこれを機会に軍拡を進めようとするだろう。ただ米軍と同等の軍事力を日本が持つことは不可能である。軍事力増強に頼るのでなく、日本は、良好な関係を米国と保ちながら、同時にアジア諸国との外交関係にも重きを置き、その中で地域の平和に貢献していくべきである。