猿田代表「世論調査は設問によって結果が変わる」 台湾有事の集団的自衛権行使で賛成が上回る?|情報7days ニュースキャスター猿田ND代表発言(25/11/22)

国境を越えて日本の多様な声を届ける「新外交イニシアティブ(略称ND)」の猿田佐世代表が11月22日のTBSテレビ「情報7days ニュースキャスター」にビデオ録画で出演し、台湾有事に対する日本の関与についての世論調査結果についてコメントしました。

台湾有事の集団的自衛権行使で賛成が上回る?

番組では高市早苗首相の国会答弁に中国が反発し、中国でのイベントや日本のホテルの宿泊予約が相次いでキャンセルされている状況が紹介され、その後に、共同通信社が今月中旬に実施した世論調査を取り上げ「あなたは台湾有事で集団的自衛権を行使するという考えに賛成ですか、反対ですか」という質問に対する結果が映し出されました。

それによると、賛成と回答した人は48・8%(「どちらかと言えば賛成」含む)、反対と答えた人は44・2%(「どちらといえば反対」含む)であり、ナレーションで「賛成が反対を上回った」としました。猿田代表はこの結果について「賛成がものすごく高い数字だなというふうに思って、心配な気持ちになりました。日本の国民が自衛隊を台湾の戦争に送りたいと本当に思っているのか。それは嫌だよっていう国民の方が大多数なのじゃないかな」とコメントしました。

設問によって変わる調査結果

続けて、新聞通信調査会が実施した世論調査の結果が紹介されました。「中国が台湾を軍事的に攻撃した場合の日本の関与は」という質問に対する四つの選択肢への回答が映し出され「自衛隊が米軍とともに中国軍と戦う」が12・6%しかなかったことが示されました(2024年実施)。

その他の回答は「自衛隊は戦闘に参加しないが、米軍に武器弾薬を後方支援する」29・6%、「日本にある米軍基地からの米軍の戦闘行動のみ容認し、自衛隊は一切関与しない」24・6%、「在日米軍基地の使用を含め、軍事面では一切関与しない」28・5%でした。

新聞通信調査会の調査で具体的に「自衛隊が米軍とともに中国軍と戦う」と聞いた場合には四つの選択肢の中で回答者が最も少なかったのに対し、共同通信社の調査で「台湾有事で集団的自衛権を行使するという考えに賛成ですか」と聞くと、賛成する人が反対する人の数を上回ったことになります。

猿田代表は共同通信社の世論調査の結果について「『台湾有事』の時に、と聞かれても、それってどんな時なんだろうって、いろんな方がいろんな場面を想像するでしょうし、もっと難しいのが『集団的自衛権』で、どれくらいの方が理解をされた上で、お答えになったのか」と、設問のあり方を指摘しました。

*新聞通信調査会「第 17 回メディアに関する全国世論調査(2024年)」はこちらよりご覧ください