日米の国会議員がバイデン政権に台湾有事の外交解決を求める -両国のプログレッシブ勢力が対中強硬政策に警鐘を鳴らす-

 

アメリカと日本の進歩的な議員約60名が、バイデン大統領に対し、米国と台湾、中国との間で高まっている緊張状況を緩和し、台湾海峡での紛争の可能性を避けるために「力強い外交的アプローチ」を取るよう求めた。彼らは、台湾海峡での紛争の可能性が増していることに懸念を示している。

「紛争が起これば大参事になりかねず、その可能性が依然として許容できないほど高いままであることを懸念している」と、議員たちは8月9日に大統領宛てに送った書簡で述べている。彼らは「敵対行為は、アメリカ合衆国と日本、中華人民共和国と台湾の人々、さらには世界中の最も弱い立場におかれた人々にとって、物理的、経済的、社会的に深刻な害悪を及ぼしかない」としている。

書簡は日米のプログレッシブ議員連盟が出したものであり、その背景には北京が台湾周辺での軍事力をますます強化し、中国の習近平国家主席が台湾を中国本土と再統一する重要性を改めて強調しているという現状がある。一方で、台湾の新総統である頼清徳氏は、これまで台湾の独立を強く支持してきたが、最近ではその立場を緩和し、「台湾はすでに独立した主権国家である」と現状維持を支持する発言をしている。

この書簡では、最近承認された80億ドルの台湾向け軍事支援パッケージは、「長年の外交合意を損ない軍事衝突の引き金となりうる相互の誤認・誤解の解消を促進するための強力な外交的アプローチ」によって補完されるべきだとしている。

今回書簡に署名をした議員の1人であるカリフォルニア州選出のマーク・タカノ下院議員は、9日の電話会議で、中国の攻撃的な地域行動を「糾弾」することがプログレッシブ勢力にとって重要だと述べたが、「日米プログレッシブ議員連盟の多くのメンバーがこの書簡で声を一つにしていることは、私たちの平和と安定への相互のコミットメントの証である」とも付け加えた。

 

US, Japanese lawmakers ask Biden for diplomacy on Taiwan
Progressive in both countries are warning of conflict with China