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ご報告とお礼

「オリバー・ストーンと語るもうひとつの日米関係」開催

新外交イニシアティブ設立記念パーティ

新外交イニシアティブ(ND)は、この度正式に発足し、8月11日に設立記念パーティを行いました。設立記念パーティは、各界から150名以上の 方々にご参加いただき、大変な熱気に包まれての開催となりました。ご参加いただいた皆さまには心から感謝申し上げます。

パーティの映像はこちらでご覧いただけます

設立記念パーティは、アカデミー監督賞を2回受賞し、「プラトーン」や「JFK」などの作品で世界的に有名なオリバー・ストーン監督と、アメリカン大学のピーター・カズニック准教授をゲストにお招きし、トークショー(第一部)と、参加者も交えての歓談(第二部)という2部構成で開催いたしました。第一部の様子につきましては、動画をご覧ください。

オリバー・ストーンと語るもうひとつの日米関係

第一部は、「オリバー・ストーンと語る もうひとつの日米関係」と題し、ストーン監督、カズニック教授、ND理事の藤原帰一(東大教授)とND事務局長の猿田佐世がトークショーを行いました。冒頭で、まずお二人は、広島・長崎訪問での体験、また、被爆者との対話、岡まさはる長崎平和記念資料館等への訪問の感想について語りました。そして、「歴史から学ばなければ、私たちは獣と同じになってしまう(Without history, we are beasts.)」と述べながら、ストーン監督は、過去の過ちも含めて歴史を検証することの意義、そして、過去についての証言の重要性や、歴史の証を紡いでいくことの意義を語りました。

これを受けて藤原理事からは、これからの日本人には自分たちの犠牲を中心に戦争を語ることからの脱却が求められる、との発言がなされました。また、先の戦争についても意に反して戦地へ送られた日本兵や、戦地で日本兵の犠牲となった人々など、非戦闘員以外の犠牲についても語られねばならないこと、さらには、核廃絶を訴えながらも、アメリカの核の傘の下に生きている日本がどのように真に「核に頼らない平和」を実現するか、という点について具体的に議論することの重要性についても指摘がなされました。

オリバー・ストーンと語るもうひとつの日米関係

その後、これからの日米関係のあり方に議論が移りました。まずカズニック教授が、米国への日本の従属姿勢の問題を指摘し、日本が自分自身で判断し行動すべきことを指摘しました。ストーン監督は日本の現安倍政権が侵略の歴史を否定していることを批判し、加えて、「新しい外交」の取り組みとしては、中国との対話を推進していくべきだと新外交イニシアティブへの意見を述べられました。それを受けて藤原理事が、日本はアメリカの言いなりにならなければ生きていけないのではなく、さらには、独立のための軍事戦略として自主防衛論を考えるべきでもなく、日本の政策がどうすれば東アジアそして世界の平和に資するかを考えることが今後の課題であり、新外交イニシアティブの目的であるとまとめました。

オリバー・ストーンと語るもうひとつの日米関係

第二部では、ストーン監督に乾杯のご発声をいただき、トークショーの熱気そのままに立食パーティに移りました。ご参加いただいた皆さまには、ストーン監督やカズニック准教授と活発な意見交換や交流をしていただきました。各界からのご参加の皆さまよりご挨拶も頂戴し、またお寄せいただいたメッセージをご紹介させていただきながら、設立記念パーティは、大盛況のうちにお開きとなりました。

新外交イニシアティブは、力強い船出を迎えることができました。これから、皆さまの期待に応えるべく、誠心誠意、取り組みを進めてまいります。今後ともご支援・ご協力の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

設立記念パーティのご案内はこちら